こんにちは!
今回のブログでは、体外受精(IVF)において「胚移植の成功率向上」を図るために
重要とされる「ERA・EMMA・ALICE検査」についてご紹介します。
それぞれの検査意義や方法に関して、初心者の方にもわかりやすくお届けいたします!
体外受精(IVF)を検討される方はもちろん、妊活中の方はぜひ参考にしてみてください✨
ERA検査とは
ERA(英:Endometrial Receptivity Analysis)検査とは、
体外受精(IVF)における胚移植の反復着床がうまくいかない場合
その原因を解明し、移植に最適な着床時期を判断するために行われる検査です。
ERA検査では融解胚移植を行う場合、
移植する日の子宮内膜が着床可能状態にあるかどうかを
遺伝子レベルで調べる事ができ、移植に最適な時期を判断することができます。
ERA・EMMA・ALICE検査のご案内. (n.d.). メディカルパーク湘南
▼ERA検査の手順
①ホルモン剤を用いて子宮内膜を厚くする
②ホルモン剤を投与してから5日目に、子宮内膜の組織を採取する
(施術は5分程度/採取時に多少の痛みが伴うが軽微のため通常麻酔なし)
EMMA検査とは
EMMA(英:Endometrial Microbiome Metagenomic Analysis)検査とは、
別名:子宮内膜マイクロバイオーム検査とも呼ばれる
「子宮内の*細菌叢」を観察する検査です。
*細菌叢:体内に数多く存在する細菌の集団
細菌環境を観察することによって、胚移植に最適な状況にあるかどうか、
子宮内菌共生バランスを知ることができます。(不妊要因の解明に)
子宮腔の菌共生バランスが崩れると、不妊治療の結果に影響するとも言われており
EMMA(子宮内膜マイクロバイオーム)検査では
子宮の細菌環境が胚移植に最適な状態であるかどうかを判定することができます。
ERA・EMMA・ALICE検査のご案内. (n.d.). メディカルパーク湘南
▼EMMA検査の対象
○ 流産、特に反復着床不全を経験した場合
○ 補助生殖治療を受けている場合
▼EMMA検査を行うべき理由
○ 不妊の約20%は子宮内膜炎が原因
○ 不妊女性の約30%が病原菌を保持
○ 慢性子宮内膜炎や他の感染症を引き起こす病原菌の存在の可能性を調べることができる
ALICE検査とは
ALICE(英:Analysis of Infectious Chronic Endometritis)検査とは
「感染性慢性子宮内膜炎検査」とも呼ばれ、
子宮内細菌の中で特に慢性子宮内膜炎(CE)の原因となる細菌を検出します。
慢性子宮内膜炎(CE)は不妊症の女性の約30%の方が罹患し、
習慣性流産を引き起こしている患者に関してはその数は60%に及ぶと言われています。
しかし、子宮内膜炎は自覚症状のない場合がほとんどです。
ALICE検査はこれらの慢性的な子宮内膜炎を抱える方々の
臨床管理の向上を目指す事を可能とします。
ERA・EMMA・ALICE検査のご案内. (n.d.). メディカルパーク湘南
▼ALICE検査の対象
○ 流産、特に反復着床不全を経験した場合
○ 補助生殖治療を受けている場合
▼ALICE検査を行うべき理由
○ 不妊の約20%は子宮内膜炎が原因
○ 不妊治療中の患者様の約30%が慢性子宮内膜炎に罹患
○ 反復着床不全、反復性流産の方では罹患率は66%に上る
○ 慢性子宮内膜炎の原因菌を検出し、適切な抗生物質と治療法を推奨する
まとめ
ERA検査は胚移植に最適な着床時期を判断するための検査
EMMA検査は子宮内の菌共生バランスを観察・不妊要因(病原菌)を解明する検査
ALICE検査は慢性子宮内膜炎(CE)の原因となる細菌を検出・治療へと繋げる検査
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